とある外航船員の本音

外航海運会社で機関士をしています。

船乗りは運動不足?

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外航船員は船の中で生活しています。

長期間の閉鎖空間で,運動不足にならないように気をつけなければなりません。

 

閉鎖空間で働く職業に宇宙飛行士がありますが,

彼らは宇宙ステーションに滞在する時は毎日身体を鍛えるそうですね。

 

今回は船乗りの運動事情について記事にしました。

 

 

 

船内での運動不足解消方法

ジムとプール

船の中には運動に意欲的な人のために,スペースが設けられています。

ジムみたいな部屋で,トレーニング器具が置いてあります。

 

ルームランナー,サイクルマシン,ベンチプレスなど

基本的なものは揃っています。

 

日本の船だとあまり聞いたことがありませんが,

プールが設けられている船もあるそうです。

外国の海運会社にはあるそうですが,羨ましいですね。

 

タンカーは陸上トラックより大きい

外航船は巨大ですから,甲板が上でランニングができます。

 

全長300m以上ある船も多々ありますから,

一般的な陸上トラックよりも大きいです。

船首から船尾まで一往復するだけでも結構疲れます。

 

凸凹があるし,滑りやすいので,

走る時は転ばないように気をつけなければなりません。

 

船は鋼鉄でできているので転ぶと非常に痛いです。

 

PCCは室内競技場

PCC(自動車運搬船)が貨物を積んでいない場合,

貨物室の中をランニングすることができます。

 

大洋航海中など余裕がある時は,

レクリエーションとしてバスケ等,球技大会をすることもあります。

 

バスケコートは必須?

コンテナ船やLNG船など,スペースの無さそうな船でも

絶妙な場所にバスケットボールのゴールネットが設置されていることが多いです。

 

これはフィリピン人クルーがバスケットボールが大好きだからです。

曰くバスケットボールはフィリピンで一番人気のスポーツなんだとか・・・。

 

「船の上で球技をしてボールを海に落としたらどうするの?」

と思われるかもしれませんが,

海中転落防止用にネットが張ってありますので,

相当なラフプレーをしない限り大丈夫です(笑)

 

まとめ 

船内という閉鎖空間でも,船乗りは健康を維持するために,

様々な工夫をして,運動不足を解消しています。

 

船の中はストレスが溜まりやすいですから,

運動することで精神的にもクリアになります。

 

近年,日本全体で労働環境の改善が注目されていますから,

船乗りの居住環境もより良くなること期待しています。